◆ソルフェージュとは
ソルフェージュとは、とっても簡単に言うと「楽譜を音に結びつける基礎訓練」の事です。
(この辺はWikipediaや他サイトが詳しいので、ここでは省略します)
たとえば
・視唱(楽譜を見てドレミで歌う)
・聴音(音に高さを聴きわけたり、聴いたメロディーを楽譜に書きとる)
・リズム活動…
などのことを言います。
このソルフェージュ、実はピアノを弾くことと同じくらい大切なもので、しかもこれは、年齢が低ければ低いほど効果が上がりやすいと言われています。
中でも一番大切にしたいのは「歌う」こと。
音楽のエネルギーや呼吸を身体いっぱいに感じ、自分が「楽器」となって表現できます。
当教室では、歌う曲も出来るだけ音楽としての価値の高い、世界の名曲や民謡、クラシックなどを、年令に合わせて取り入れるようにしています。
(学校の教材とは、あまり重ならないように…)
小さな頃はなかなか「弾く」ことがままならないお子さんも、歌の経験をたくさん積んでおくと、のちに年令が上がって演奏がグッと伸びることがよくあるのです。
以前、お嬢さんをピアニストに育てあげた有名先生のレッスン見学に行った際、誰かの「お小さいうちはどんな事を心がけられましたか?」の質問へのお答えは
「歌。とにかく歌をたくさん歌ってください」でしたっけ。
◆コロナの影響
ご存じのとおり、このコロナ禍は「歌」に大きな影響をおよぼしました。
レッスンでも歌はもちろん激減。
この影響は地味に大きかった(汗)
表現が、演奏にのりにくいのです。
というか、小さなお子さんにいたっては「表現」というものがわからない。
これはマスク生活が長引いたこともあるのでしょうか。
◆アドリブで見えてきたもの
話はとびますが、以前アドリブを学んでいた頃に教わったのは
「まず頭の中(心の中)で歌ってから弾きなさい」ということでした。
「歌えるメロディーでないと、フレージング感やエネルギーが生まれない」と。
どうしてもピアノ弾きは、手で考えてしまうのです。
たとえば現代は「打ち込み音楽」が全盛ですが(私はこれを否定している訳ではありません。…それはきっと後日、お分かりいただけると思います…)、この中には最近、いかにも手だけで考えた音楽が多いように思える時があります。
ちょっと生気を感じられない…ような。
1ジャンルとしてはとても面白いものですが、これだけが子どもたちのまわりを取り囲んでしまうのは、少し残念な事かなとも。
少し歌える世の中に戻ってきたようですので、ぜひ小さなうちに、素敵なメロディーをたくさんインプットしておきたいものです。